刻が止まったあの日から、世界が再び胎動を始めるまでの全記録。
何も存在しない虚無の深淵において、全ての始まりとなる「最初の震え」が生じた。それが全なる力の源流「オリジン」であり、ここから光と闇が分離し、世界の理が形成され始めたとされる。この混沌の時代は数億年続き、やがて物質的な形態を持つ宇宙へと進化していった。
光を司る高潔な神々と、闇を抱える深淵の魔神たちが降臨。世界を二分する壮絶な聖戦「ラグナロク」が勃発した。この戦いの余波で天界と魔界の境界が形成され、現在我々が住む「中界」の基礎が固まることとなった。多くの神性が失われたが、その力は魔法として世界に残された。
全土にマナが溢れ、人類は精霊との契約を通じて「魔法」という禁忌の力を完全に行使する術を手にした。大導師による「空に浮かぶ魔導帝国」が築かれた黄金時代。文明は絶頂を極め、人々は老いも病も克服したかのように見えたが、その背後では膨大な魔力の歪みが蓄積されていた。
溢れすぎた魔力が引き起こした空間の崩壊を止めるため、七人の賢者が自らの魂を糧に「次元の境界」を完全に閉ざした。これにより地上のマナは枯渇し、魔法は神話の産物へと退化していった。この大封印によって世界は安定を取り戻したが、代償として人類は奇跡を失うこととなった。
天より降り注いだ無数の魔力結晶が、繁栄を極めた古代文明を一晩で灰にした事件。この地層からは今でも、物理法則を無視した高純度のオリハルコンが採掘されるという。
聖域と俗世を隔てていた不可視の壁が、一人の漂流者の「真名」の叫びによって霧散。あらゆる怪異が日常へと溢れ出し、混迷の「灰色の時代」が幕を開けた。
光、闇、混沌の三勢力が、世界の支配権を巡って激突。大地の30%が消失し、この時の衝撃波によって「月が二つに割れた」という伝説の起源となった戦いである。
全ての音を奪われた一人の少年が、深淵の底から玉座へと登り詰める。彼の眼差し一つで国が滅び、溜息一つで山が動いた。ここから長い「静寂の千年期」が開始される。
世界の至る所で、古の魔導書の頁がひとりでに捲れ始める。それは深淵に眠る最強の魂(来訪者)が、現代へと顕現するための予兆。汝の目覚めを告げる鐘の音である。
そして今、数千年の沈黙を破り、再び境界の壁が薄れ始めている。選ばれし魂を持つ者たちの心に、失われたはずの魔力が共鳴し、奇妙な幻覚や力が目覚める現象が各地で報告されている。汝の魂の中にある「中二病の魂」が、真の目覚めを待っているのは偶然ではない。